医学部最大のタブー
予備校で知り合って以来の親友で、歳も進学した大学も違うけど同じ医学部4年生をやっているJDから、CBT(医師免許の仮免試験の筆記パートのようなもの)の報告が送られてきました。
僕よりもはるかに好成績(僕はまだ成績表を受け取れてないですが、どうせタカが知れてます)で、改めて自分のダメさが嫌になりました。予備校時代との立場の逆転のようなものも含めて。
しかし、「ギリギリ」と言いつつ普通にそこそこの成績で受かってて、ウケますもクソもねえだろと悪態をつこうとしていたら、いやついていたら、
「一緒に勉強しましょう」
だって。
何気なく書いたもので、別に本当に一緒にやろうだなんてさらさら思ってないかもしれませんが(僕は社交辞令をそうと解釈するのが苦手)、僕はこのメッセージを見て泣きそうになってしまいました。いや、泣きました。
と言うのも、僕の勉強は、もちろん先日のCBTも含めて、大学入学以来ずっと独自路線、と言うとカッコいいけど、要は一人で、やってきたんです。別に自分なりのポリシーやメリットがあってそうしてきたわけではなく、人間関係の構築に失敗したことなどから、そうせざるを得ないまま、ここまで来てしまったんです。「人と同じことをやっていればどうにかなる」、逆に言えば「人と同じことをやっていなければいけない」医学部において、これは最大級のタブーであるとわかっていながら…
過去問が重要な試験なんかは特に、ですが、大学の試験は「情報戦」ですから、これではダメです。実際に成績にも現れてましたし。「どこから出る」というのを一人だけ知らず、一人だけ落ちた試験もありました。留年したのも、情報網の弱さゆえ間違った噂を信じたことが一因ですし。よく飲みに連れてってくれる某先生も、お酒が入ると必ず
「一人では勉強するな」
と何度も何度も説いてきます。
それでも、僕は人の勉強の輪に入れてもらう機会を逸し続けてきました。別に極端に友達が少ないわけでもないと思うんですが、勉強に関してだけは、ちょっとした行き違いなどや留年から、彼らと接近することはありませんでした。
僕がまだなんとかストレートに進級していた昨年の夏頃には、僕のそういう状況をたまたま知った某先生が、CBTの勉強を留年生と一緒にできるように取り計らってくれたこともありました。しかし、メンタルの不調で登校すらままならなくなっていたこともあって結局その輪に加われず、先生の厚意をムゲにしてしまったこともありました(結局、昨年度のCBTは10日間の独学で合格できました。ただ、他の科目を落として留年となりました。そしてウチの大学のルールでは、留年すると前年度に合格していてもCBTを受け直さなければいけない…)。
そんなこんなで、自分が悪いとはいえ、気が付いたらにっちもさっちもいかない状況に陥っていました。泥沼です。もちろんそれがまずいこと自体はわかってるから、精神的にも悪影響でした。
ちなみに、と言うか、もちろん、こうなってしまったのには、つい先日言及した人に頼るのが苦手な性格も大いに関係していると思います。と言うか、それそのものではないでしょうか。
そして僕がその問題点と向き合っている最中でもあるこのタイミングでの、一緒にやろうとの救いの手。単に嬉しいとかありがたいとかいうレベルじゃないです。本当に泣いちゃいました。あちらがどれだけ本気で言ったのかはわかりませんが。
それでも、泣きながら思わずわーっと返信しちゃいました。キモい。
そしてそれに対する返信がこんな感じ。優しい。
ここはひとつ、(社交辞令的なものであったとしても)頭を下げて、どんな教材を買っていつ始めるのかなど情報共有だけでもさせてもらおうと思います。なんとかBOT再生計画勉強編、第一弾です。ある意味、入院よりも、おくすりよりも、大事なものかもしれません。
「一緒に勉強」って相対的にできない人だけが一方的に得するようにできててかなり不健全なケースがほとんどな気がする
— 過激な医学生 (@kageki_igakusei) 2019年11月14日
とか言うなりこんなツイートを見かけて、当面はただ寄生するだけで何ももたらせないということが明白な僕は、少しうろたえてしまいましたが…