『自分の中に毒を持て』
つい昨日だか「久々に活字に触れた」なんて話をしましたが、そう言えば11月にこんな本を読んでたのをすっかり忘れてました。
岡本太郎の『自分の中に毒を持て』を読みました。用事のついでにふらっと立ち寄った丸善で見かけて、即購入したんです。
岡本太郎の思想は気になってたんですよ。と言うのも、僕の大好きなあいみょん嬢が憧れの人物として常々言及してますし、我らが近鉄バファローズにも関係がありますし。
僕がボールペンとかに記名代わりにシールを貼っていることでも一部ではお馴染みの、この「猛牛マーク」をデザインしてるんですよ。知ってた?
それから、昔、先輩に
「毒にも薬にもならねえような優しいだけの男はダメだ! お前は薬にはなれねえだろうから、毒になれ!」
って言われたことがあって、もう何年も時折その事を思い出してはモヤモヤしてるんですよ。だから、「毒」って言葉に反応しちゃったんですね。それも衝動買いの一因。
さて、この本なんですが、ざっくり言うと、
「現状に満足するな、リスク覚悟で新しい挑戦をしろ!」
みたいなことを説いていて、僕がイメージする岡本太郎そのものって感じでした。
ただ、残念ながら、あんまり響かなかった。高校の先生が
「俺は岡本太郎は嫌いだ。あれはお坊っちゃんの道楽だ。何も不自由してないから好きにやれただけだ」
みたいな趣旨のことを言っていたんですけど、その先入観があったせいか、
「挑戦しろってったって、今更ねぇ…」
なんてことを思っちゃって。医学生が好んで使う言い回しを借りれば、僕は
「実家が太い」
わけでもないし。せいぜい浪人がいいところで…と言いつつ留年もしちゃったけど…放蕩とか、留学とか、脱サラのようなこととか、要は「芸術家の生き方」はできないわけで。
もちろん、太郎先生は、それらをも乗り越えて自分を爆発させろって言いたいんだろうけども、やっぱりそれは僕にとってはあんまり現実的ではないわけで、結局わかり合えなかった。あと、いまひとつ、「毒」が理解しきれなかった。でもおそらく、それらは太郎先生がどうのじゃなくて、僕の方の問題だろう。
ともあれ、珍しく新品で買ったのに、そして定価で買ったからにはちゃんと読んだのに、案外印象に残らなかった一冊の話でした。
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