夢追いぼっと

2留目突入、もう後がない大谷世代の医学生のブログ

医学部は小乗仏教?

 昨年度のCBT(医師免許の仮免試験のようなものの筆記パート)の頃に思っていたことを書いてみようと思います。その辺りから僕の学校嫌い度が高まっていき、メンタル的にいよいよおかしくなってきたわけなんで。

 ウチの大学のCBTは、昨年度は冬休み明けの1月上旬でした(今年度は夏休み明けの9月中旬)。となると、4月から対策に取り組んでいるごく一部の超意識の高い人は別として、それなりに意識の高い人が夏休みが明けた頃からちらほら取り組み始めて、11月の学祭の頃までにはもうみんな本気モードになるわけです。その頃になってようやく中古のQB(問題集)をメルカリで調達した僕のようなクズも少しはいましたが。

 で、みんなQBでの演習をやっていくんですけど、やればやっただけ点になるから少しでも演習量を稼ぎたくて、家だけじゃなくて内職でもやるわけなんです。僕はそれが許せなくて。いや、もちろん、僕だって内職はしますよ。それどころかスマホゲームをしたり絵を描いたり、なんなら普通の内職よりタチの悪いことをしてきましたよ。でも、そういうことじゃなくて。

 と言うのも、普通の講義中の内職なら、まだいいと思うんです(せやろか?というのはさておき)。でも、たまたまCBT直前の昨年の秋冬はグループ討論やグループワークやグループ発表の科目が続く特殊な時期だったんです。その中で、グループ討論やグループワークにまともに参加せずにQBを解いていたり、他のグループのプレゼンを聞かずにQBを解いていたりするのは百歩譲ってまだわかるにしても(いや、それも…と言いたくなるのをぐっとこらえて)、同じグループの中でも、じゃんけんで負けた人にプレゼンを押し付けて、自分の班のプレゼンの間も自分だけ席でQBを解いている、とかいうのが常態化していたんです。つまるところ、「自分さえよければいい」という空気が蔓延していたんです。

 それで、医学生というものに対する不信感が決定的なものになったんですね。で、そんな人達(少数ではありますが、グループワークに真剣に参加したり他の班のプレゼンもちゃんと聞いたりする人ももちろんいます)の中でやっていくというのが怖くなってしまって。その辺でこじらせが決定的になってしまった感じですね。「こんな人達とはやっていけない」って。まぁ、あちら側からすれば、絶対的に演習量が少なくて成績が悪くみんなについていけない僕に対しても、「こんな人とはやっていけない」と思っているでしょうが。

 ただ、いくらおかしいとは思っても、それが多数派ならその集団の中ではそっちが正しいんです。少数派の僕はあくまで異端者であって、それでメンタルを病んだんならそれは自分が甘いだけ、弱いだけということで片付けられてしまうんです。なんだかなぁ。

 でも、そもそも、彼らのその辺の心理ってのは根が深くて、単に「みんなやってるからええやろ」だけじゃないんですよね。国立大学の医学部に入れるような人ともなれば、そういう「自分さえよければいい」スタイルの内職が、「要領のいい勉強」として当たり前、むしろ必須条件になってるんですよ。中学高校の頃から、家庭科の時間に数学を解いたりね。そうやって習慣化してるから、逆に言えばそうでもしなきゃ医学部に入れないから、何の疑問や罪悪感も持たずにそういう内職ができちゃう。

 結局のところ、大学に入る以前の問題なんです。僕は中高生の頃からその辺に疑問を持ってたから「副教科(この呼び方自体嫌い)ガチ勢」として美術とか家庭科とかかなり気合入れましたけど、その頃彼らは数学を解いてたわけですよ。既にそこから差がついてるんです。僕は「要領のいい」勉強はできなくて、「泥臭い」勉強しかできなかったから。(あ、もちろん、2浪の言い訳でもあります! 要領がよければ2浪しなかったはずよ、と。)

 僕も自己中心的になって「要領のいい」勉強ができればもうちょっとマシだったんだろうけど、難しいなぁ…

《余談》

 6年生の先輩達の間では、そういう「自分さえよければいい」というスタンスを「小乗仏教」と呼び、教え合ったり助け合ったりするスタンスを「大乗仏教」と呼ぶそうな。面白い。
 成績の悪い僕は勉強を教えるとかそういうことができない代わりに、よく物を貸してあげたり、車で送ってあげたりするんだけど、そういう面を「大乗仏教」と評された。それで生きていこう。




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